毎年の健康診断で、ALTの数字だけがなぜか高い。しかも自分はお酒をほとんど飲まないし、運動もしている。それなのに、どうして・・・。そんなふうに結果票とにらめっこした経験はありませんか?
僕(ぴろさわ・38歳)は、これまで健康診断で肝臓の数値に3回引っかかった経験があります。
ALTは一番高いときで59。でも、お酒は週に1回、缶ビール1本くらいしか飲みません。
ぴろさわ飲んでないのになぜ?
と、当時は本当に戸惑いました。
この記事では、医師ではない自分が、経験者として次の3つを実際の数値でお話しします。
- お酒を飲まないのにALTが高くなる、意外な原因
- 筋トレやプロテインで数値が動くことがある話
- 僕がALTを59から36まで下げるためにやったこと
数字の意味から順番に見ていきます。
ALT・AST・γ-GTPとは?基準値は検査機関で違う
まず、結果票に並ぶ3つの数字を整理します。
- ALT(GPT):肝細胞が壊れると血液に漏れ出る酵素。肝臓の状態をわりと素直に映します
- AST(GOT):肝臓だけでなく、心臓や筋肉にも含まれる酵素
- γ-GTP:肝臓や胆道の異常を示す数値。お酒への感受性が高く、飲む人ほど上がりやすい
γ-GTPについては、厚生労働省のe-ヘルスネット(γ-GTPの解説)でも「アルコールに敏感な指標」と説明されています。
そして意外と知られていないのが、基準値は検査機関によって違うということ。ALTの基準値を45以下としている健診もあれば、30台で線を引く機関もあります。
ここで一つ大事な目安があります。日本肝臓学会が2023年に出した「奈良宣言2023」では、ALTが30を超えたら、まずかかりつけ医を受診しましょう、と呼びかけています。健診の基準値がセーフでも、30を超えていたら一度相談する。これが今の目安になっています。
お酒を飲まないのにALTが高い原因は?【僕の実体験】
ALTが高いと聞くと、「お酒の飲みすぎでは?」と思われがちですが、僕はお酒をほとんど飲みません。
それでもALTは59まで上がりました。
しかも、お酒の指標であるγ-GTPは、ずっと正常範囲(11〜17くらい)のまま。



お酒じゃないのに、ALTだけ高い
そんな状態だったんです。
病院で言われた答えは、脂肪肝でした。お酒を飲まない人にもできる、非アルコール性の脂肪肝です。僕の場合の原因は、お酒ではなく食生活と運動不足でした(3回繰り返した経緯は脂肪肝を3回繰り返した本当の原因の記事にまとめています)。
γ-GTPが正常なのにALTが高いときは、お酒以外の原因を疑うサインになり得ます。日本消化器病学会・日本肝臓学会の患者さん向けのNAFLD/NASHガイド2023でも、飲酒とは関係なく脂肪肝が起こることが説明されています。
お酒以外に考えられる原因を、簡単に挙げておきます。
- 脂肪肝・内臓脂肪(食べすぎ・運動不足。体重が標準でも起こります)
- 薬やサプリメント(肝臓で代謝されるものがあります)
- ウイルス性肝炎(B型・C型。これは自己判断では分からず、検査が必要です)
大事なのは、ウイルス性肝炎の可能性は病院でしか分からないという点です。「たぶん脂肪肝だろう」と自己判断で放置しないでください。ここだけは、僕からのお願いです。
筋トレやプロテインでALT・ASTが高くなることもある【実例】
僕は2025年11月の健診で、ASTとクレアチニン(腎臓の指標)が少し上がっていました。
一瞬「今度は腎臓か…」と焦ったのですが、これは腎臓が悪いのではなく、筋トレが原因とみられるものでした。
ASTは筋肉にも含まれる酵素です。トレーニングで筋肉に負荷がかかると、一時的に数値が動くことがあります。
プロテインをたくさん飲んでいる人も同じ。「数値が上がった=悪化した」とは限らないケースがあるんです。
このあたりは誤解されやすいので、筋トレでクレアチニンが上がる理由を解説した記事に詳しくまとめています。
とはいえ「筋トレのせいだろう」と自分で決めつけるのも危険です。気になる数値は、医師に確認してくださいね。
健診でALTが高かったら、まず何をする?
最初にやることを、順番に挙げます。
- 再検査・受診をする。特にALTが30を超えていたら、奈良宣言2023の目安どおり一度相談する
- 自己判断で放置しない(前述のとおり、検査でしか分からない原因もあります)
- お酒の量や体重など、思い当たる生活習慣をメモしておく(受診時に役立ちます)
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、かなり進むまで自覚症状が出にくい臓器です。
だからこそ、数字が出してくれるサインは見逃したくないんですよね。
僕がALTを59から36まで下げるためにやったこと
特別な薬もサプリも使っていません。やったのは、この3つです。
- 食事を「数値」で管理する(食事管理アプリで、毎食のカロリーとPFCを記録)
- 週3回の筋トレを続ける
- 移動や家事のついでに、こまめに歩く(1日1万歩が目安)
「気をつけているつもり」だった食事が、記録してみると全然できていませんでした。
何をどれだけ食べているかを、数字で見えるようにした。ただそれだけで、体は変わり始めたんです。
結果、ALTは59から36まで、中性脂肪は130から52まで落ちました。
もちろん、数値の動き方には個人差があります。あくまで僕のケースとして読んでもらえたらうれしいです。
食事管理の具体的なやり方は食事を数値で管理するPFCバランスの記事とレコーディングダイエットの記事に、中性脂肪の推移は特茶・ヘルシアを飲み続けた中性脂肪・ALTの実録記事にまとめています。
「じゃあ何ヶ月で下がるの?」という期間の話は、脂肪肝が何ヶ月で改善するかをまとめた記事で実録として書いていますので、あわせて読んでみてください。


まとめ
ALTが高い原因について、僕の実体験をお話ししてきました。ポイントを振り返ります。
- お酒を飲まなくても、脂肪肝でALTは高くなる。γ-GTPが正常なら「お酒以外」を疑うサイン
- 筋トレやプロテインで数値が動くこともある。ただし自己判断はせず医師に確認する
- ALT30超は受診の目安。ウイルス性肝炎など、検査でしか分からない原因がある
- 僕は食事の数値管理・週3の筋トレ・こまめなウォーキングで、ALTを59から36まで下げられた
数字を見た瞬間は、僕もかなり落ち込みました。でも、原因が分かって手を打てたら、僕の場合は数値もちゃんと応えてくれました。焦らなくて大丈夫。まずは再検査と、今日の食事を1食だけでも記録してみることから始めてみませんか?
全体の進め方は30代男性のお腹痩せ完全ガイドにまとめているので、次の一歩に迷ったらのぞいてみてください。


参考文献
- 日本肝臓学会「奈良宣言2023」(一般の方向け):https://site2.convention.co.jp/jsh59/nara_sengen/ippan.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「γ-GTP」:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-076.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「脂肪肝」:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-033.html
- 日本消化器病学会・日本肝臓学会「NAFLD/NASHガイド2023(患者さんとご家族のための)」:https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/disease/pdf/nafld_2023.pdf








